お問い合せが多いご相談事例を以下にまとめてみました。ご一読ください。
医療法人には医療用機器の特別償却を使えますが、中小企業等の機械等の特別償却の対象は、機械装置とソフトウェアに限られ、器具備品は該当しません。
そこで、医療機器か機械装置に当たるか、器具備品に当るのかについて、最近出ました国税不服審判所の裁決事例があります。この事案は、臨床検査等を目的とする法人が、臨床検査で使用する減価償却資産が「機械及び装置」に当たると判断、中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除を適用して申告したところ、原処分庁が「器具及び備品」に当たるから同措置法の適用は出来ないと判断、更正処分を打ってきたために、原処分の一部の取り消しを求めていたという事案です。
これに対して裁決は、請求人が主張する3要素は、機会及び装置の一般的な要素とはいえるものの、法人税法施行令13条3号に規定する機械及び装置というには、複数のものが設備を形成してその設備の一部としてそれぞれのものがその機能を果たしていなければならないと指摘。しかしながら、請求人の賃借した減価償却資産は (1)検査、分析、判定、測定等を行うことによってその工程がすべて終了するものであること (2)それ自体単体で個別に作動するものであり他の機器と一体となって機能を発揮するものではないことなど性質を有していることから、機械の判定要件を満たしているものということはできないため、法人税法施行令13条3号に規定する機械及び装置には該当しないという判断を下している。
従来より、疑問点の多かった所でありますが、医療用機器にて機械装置にこの裁決事例により、該当するのはほとんどないことにより、中小企業の機械装置の特別償却は使えないと考えられる。
3要件から考えますと ───
1. 相手方 → 事業関係者でない ×
2. 目 的 → 取引関係の円滑を図る ×
3. 行 い → 接待 ○
となり、交際費に該当しないと考えられます。しかし、これで喜んではいけません。それではこの費用は何にあたるのでしょうか。これは、先生個人が負担すべき費用を医療法人が支出したということは、「役員賞与」とみなされてしまいます。役員賞与となれば、法人では一切費用とならず、さらに先生個人には所得税がかかってしまいます。なお、交際費となれば、その行き帰りのタクシー代も含まれてしまいます。ご注意を。
1. 相手方 → 従業員=事業関係者 ○
2. 目 的 → 取引関係の円滑を図る ○
3. 行 い → 旅行 ○
となり、交際費に該当するものと思われます。
しかしながら、この様に従業員との親睦を目的とした一般の社員旅行まで交際費とするのは少々酷な様にも思われます。そこで、税法では“豪華旅行”に該当する場合を除き、下記の場合は、福利厚生費として認めることとしています。
1. 旅行日程が4泊5日以内
2. 全従業員の50%以上参加
3. 会社負担額が1人当たり約10万円まで
決算までに出来る、しゃれた節税対策にもなります。従業員の英気を養い、翌年以降のより業績向上を図れます。
平成18年度税制改正で、交際費について「1人当たり5,000円基準」というものが設けられました。下記に当たるような場合は、交際費から除かれることとなりました。
●外部の人との飲食費であり、1人当たり5,000円以下であること
●参加者の氏名、飲食店の場所、金額等が領収書に明記されていること
●飲食に限られるので、贈答品等は5,000円以下であっても交際費
退職金については他の所得とは別に税金が計算されます。
■退職金に課する税金=(退職金-退職所得控除額)×1/2×税率となります。
ここで、退職所得控除額として
■勤務年数が20年以下の場合 ───
40万円×勤務年数(1年未満の場合切り上げ)
■勤続年数が20年以上の場合 ───
800万円+{70万円×(勤続年数-20年)}となります。
税率は、他の所得とは全く別に (退職金-退職所得控除額)×1/2の金額を所得税の税率表に当てはめて、税額を定めます。
退職金に計上する税金は、受取った退職金から退職所得控除金額を引いた上にさらに1/2にしたものにされます。もし役員報酬でもらった場合と、退職金でもらった場合では、手取り額は以下のようになります。
役員報酬 5,000万円 所得税1,552万円 ∴手取額 3,448万円
退職金 5,000万円 所得税 423万円 ∴手取額 4,577万円
注)勤続年数30年として計算
例えば、役員報酬150万円の人が、毎年の役員報酬を50万円減らしてその分将来の退職金支援に備えると将来手取り額はどうなるでしょうか?
(例)役員報酬150万円から100万円にし、10年後に6,000万円の退職金支給
| 項目 | 現在 | 変更後 | 差額 |
| 役員報酬 | 18,000万円 | 12,000万円 | -6,000万円 |
| 報酬税額 | 5,080万円 | 2,630万円 | -2,450万円 |
| 役員報酬手取り | 12,920万円 | 9,370万円 | -3,550万円 |
| 退職金 | 6,000万円 | 6,000万円 | |
| 退職金税額 | 845万円 | 845万円 | |
| 退職金手取り | 5,155万円 | 5,155万円 | |
| 税額合計 | 5,080万円 | 3,475万円 | -1,605万円 |
| 手取り額 | 12,920万円 | 14,525万円 | 1,605万円 |
支払い方法を変更するだけで手取額は1,605万円も違ってきます。
また、今後報酬などの給与所得に対する社会保険料の増加などを予定すると手取額は一段と差が出る可能性が高いです。
退職金には、既に述べたように税務上のさまざまな恩典がありますが、気をつけないといけない点があります。
■メリットがあるからといって、不相当に高額な場合は否認される可能性があります。
■現在、退職金に対する課税方法の変更が検討されており、将来このようなメリットが減少する可能性があります。